日本のアイウェアブランドのグローバル展開に重要な役割を果たす香港
日本で人気のアイウェアブランドJINS、香港の洗練された小売市場をさらなる海外展開に向けた理想的なゲートウェイと捉えています
香港はアジアの経済拠点として様々な人種の方が生活しており、海外に向けてJINSブランドを発信するという意味でも香港に店舗を持つ価値は高いと考えています
香港の活気ある小売業界は、高級ブランド店から賑やかなローカルマーケットに至るまで幅広いショッピングの選択肢があることから、国際色豊かな客層を惹きつけてきました。アジア有数の小売市場である香港のビジネス環境は、グローバル展開を目指すブランドにとって理想的な進出先となっています。東京を拠点とするアイウェアブランド、JINSがアジアおよび世界で事業を拡大する上で、香港には必要な要素がすべて揃っています。
株式会社ジンズホールディングスは、東京でデザインした高品質なメガネを手頃な価格で提供するため、2001年にアイウェアブランドを立ち上げました。JINSは、2018年に香港の人気ショッピングモールapmに1号店をオープンして以来、わずか5年で域内の一等地に9店舗を出店しました。同社は中国本土にも店舗展開をしています。
グローバル化への足がかり
株式会社ジンズホールディングス 常務執行役員(中国・中国香港事業所管)宇部真記氏によると、JINSは香港をグローバル展開における戦略的拠点と位置付けています。同氏は「香港はアジアの経済拠点として様々な人種の方が生活しており、海外に向けてJINSブランドを発信するという意味でも香港に店舗を持つ価値は高いと考えています」と述べました。
宇部氏は、香港の所得・消費水準はアジアの他の都市に比べて高いと強調しました。このため小売市場が洗練され、小規模店舗でも大きな利益を上げることができます。「香港の消費者は旅行好きで目が肥えており、海外ブランド志向も強いです。質の高い商品やサービスに対する期待も高く、企業はその期待に応えるべく最善を尽くし常に向上を目指しています」
JINSは、香港のアイウェア市場では比較的新しいブランドですが、その成功の一因としてインベスト香港のような組織のアドバイスと支援があげられます。インベスト香港は、JINSが関連する事業規制を満たせるよう手助けし、様々な現地パートナーを紹介しました。「出店時の認知度向上へのご協力や定期的な香港市場情報の共有などをしていただいたことは、より効率的な運営の助けとなりました。初めての地域に出店する際、このようなサポートがあることはとても心強いです」と宇部氏は語りました。
香港での成長を支えるイノベーションとノウハウ
JINSは「Everyone’s Eyewear」=「全ての方にとってのメガネ」をビジョンに掲げ、多様なユーザーのニーズに応える斬新な技術の開発に取り組んでいます。宇部氏は次のように述べました。「我々の強みは、革新的なソリューションを導入し、新しい市場を開拓していく力です。例えば、当社の人気商品である『JINS SCREEN』は、ブルーライトカットという分野の認知と需要を大きく高めました」
今後、JINSは香港の店舗数を3年以内に倍増させることを目指しています。また、グローバル展開にとって香港の多文化的人材プールは貴重な財産と考え、現地チームの拡大を計画しています。「JINSが今後世界中に展開し成長し続けるには、香港の経営人材の育成や店舗運営から得たノウハウの蓄積が不可欠です」と宇部氏は締めくくりました。
Fast Facts
- 日本、香港、中国本土、台湾、フィリピン、北米など、世界で720店舗を展開
- 2013年、株式会社ジンズホールディングスは東京証券取引所市場第一部に上場
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